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SEOだけじゃ時代遅れ?生成AI時代に知っておきたい「LLMO」という新常識
Googleで検索する人が減っている、という話
少し前まで、何かを調べるときは「Googleで検索する」が当たり前でした。でも最近、あなた自身はどうでしょうか?
気づけばChatGPTやGeminiに「〇〇ってどれがいいの?」と話しかけていませんか?
実はこれ、世界中で起きている大きな変化です。2030年に向けて、GoogleはAIプラットフォームの台頭により検索シェアが現在の90%超から60〜70%程度まで落ち込む可能性があると予測されています。
ユーザーの行動が変わった。つまり、企業のマーケティング戦略も変わらなければいけない時代に突入しています。
AIに「読んでもらう」時代になった
従来の検索では、ユーザーは自分でリンクをクリックしてウェブサイトを訪問していました。でも今、AIは複数のサイトをまとめて読み込み、「要約して答えを出す」という役割を担っています。
つまり、ユーザーがあなたのサイトを直接見に来なくても、AIが代わりに内容を読んで紹介するという形が増えているわけです。
この流れで起きているのが「ゼロクリック検索」の増加。AIが全部答えてくれるから、わざわざサイトに飛ぶ必要がない、ということです。企業にとっては「サイトに来てくれない」という悩みが増えています。
そこで登場「LLMO」って何?
LLMO(Large Language Model Optimization)、日本語にすると「大規模言語モデル最適化」といいます。
簡単に言うと、「ChatGPTやGeminiが質問に答えるとき、自分の会社やサービスを紹介してもらえるように工夫すること」です。
従来のSEOが「Google検索で上位に表示されること」を目指すものだとすると、LLMOは「AIの回答の中で名前を出してもらうこと」を目指します。
なぜ重要なの?
AI経由でサイトに来るユーザーは、まだ全体の1〜5%程度と少数です。でも、その人たちのコンバージョン率(実際に購入・申込みをする割合)が、通常のSEO経由と比べて10倍〜50倍に達するケースもあると言われています。
つまり、数は少ないけど「本気で買いたい人」が来てくれる、極めて質の高いチャネルなんです。
LLMOで何をすればいいの?具体的な対策
① サイトの「構造」をAIに読みやすくする
AIはサイトを読むとき、人間よりもずっと機械的に情報を解析します。そのため、以下のような工夫が効果的です。
- 見出しを論理的に整理する(H1、H2、H3の階層をしっかりつける)
- 箇条書きや表を積極的に使う
- 記事の冒頭に要約を入れる(TL;DRと呼ばれるスタイルです)
- 構造化データ(Schema.org)を実装する(少し技術的ですが、AIにとって「ここはFAQです」「ここはサービス情報です」と伝える目印になります)
② AIのクローラーをブロックしない
サイトには「robots.txt」というファイルがあり、どのロボット(クローラー)がサイトを巡回していいかを指定できます。知らないうちにAIのクローラーをブロックしてしまっているケースがあるので、GPTBotなどのAI用クローラーを許可する設定になっているか確認しましょう。
③ 「あなたにしか書けない情報」を発信する
AIが最も重視するのは、信頼性の高い独自情報です。誰でも書けるような一般論ではなく、自社の実績データ、現場でしか得られない体験談、独自の調査結果などを積極的に発信しましょう。
これはGoogleのSEOでも重要視されている「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」という考え方と共通しています。
④ 自社の名前をネット全体に広める(サイテーション)
AIは自社サイトだけでなく、ウェブ全体でどれだけ自分たちの名前が言及されているかも参考にしています。ニュースサイトへのプレスリリース配信、業界メディアへの掲載、SNSでの発信など、外部での「言及数」を増やすことが重要です。
⑤ ブランド名の表記を統一する
AIは「エンティティ(実体)」として情報を整理します。社名や製品名の表記ゆれ(株式会社〇〇、〇〇株式会社、〇〇 Inc.など)があると、AIが同じ会社だと認識できないことがあります。Wikipediaページの作成やSNSアカウントとの連携なども、AIに「実在する信頼できる組織」と認識させるうえで効果的です。
まず何から始めればいい?
難しく考えなくて大丈夫です。最初のステップはシンプルです。
ChatGPTやGeminiに、あなたのビジネスに関連した質問を入力してみてください。
たとえばあなたが保険会社なら「おすすめの自動車保険は?」と聞いてみる。ECサイトを運営しているなら「〇〇を買うならどのサービスがいい?」と試してみる。
自社名が出てくるか?競合他社ばかり紹介されていないか?これが今の「AI上での自社の立ち位置」を知る第一歩です。
SEOとLLMO、両方やる時代へ
SEOがなくなるわけではありません。ただ、それだけでは不十分な時代になっています。
SEOで検索上位を取りながら、LLMOでAIの回答にも選ばれる。この二刀流の戦略が、2026年以降のデジタルマーケティングのスタンダードになっていくでしょう。
変化のスピードは速いですが、今から少しずつ対応を始めることが、将来の大きな差につながります。まずは「AIが自分のことをどう紹介しているか」を確認するところから、始めてみましょう。
この記事では、生成AI時代の検索市場の変化とLLMO(大規模言語モデル最適化)の基本について解説しました。具体的な施策の詳細や、自社サイトのAI診断についてはお気軽にご相談ください。
執筆者
astroboy
Webデザイナー&コーダー。HTML/CSS/JavaScript/Vue.js/WebGL/ECサイトなど手広くWeb制作に従事する。現在は東京で活動中。