【2026年最新】AIだけで理想のクリニックサイトは作れる?6つのツールをガチ検証した結果とおすすめ3選

はじめに

最近、WebサイトのデザインにAIを活用する動きが加速しています。しかし、特に「落ち着いた女性らしい世界観」を大切にしたいクリニックやサロンにとって、溢れるAIツールの中から最適なものを選ぶのは意外と難しいものです。

この記事では、私が架空のクリニック「Lumina(ルミナ)」のWebサイトを、6つのAIツールだけで構築した過程をレポートします。

Luminaのコンセプト: 「30~50代の女性が、日常の喧騒を離れて心身を癒す『止まり木』のような場所」

目指したのは、この繊細な世界観をAIでどこまで再現できるかの検証です。実際に使い倒して分かったAI活用の実情と、「情緒」や「ビジュアル」の表現において本当に選ぶべきツールを徹底解説します。この記事を読めば、ツール選びの迷いが消え、自社ブランドに最適なAI活用法が見えてくるはずです。

理想の「Lumina」サイトとは

私が今回のプロジェクトで描いたのは、架空のクリニック「Lumina(ルミナ)」のWebサイトデザインです。Luminaは「忙しい毎日を送る30~50代の女性が、ほっと一息つけるような、日常の止まり木のような場所」をコンセプトにしています。私自身、日々の喧騒の中でふと立ち止まり、癒しを求める瞬間があるため、このコンセプトには非常に強い共感を覚えました。そのため、このクリニックのWebサイトには、訪れるだけで心が安らぐような「落ち着いた、女性らしい世界観」を表現したいと考えていました。

しかし、現在のWebサイトデザインを取り巻く環境は、目覚ましい進化を遂げています。特にAIツールの登場は、デザインプロセスの可能性を大きく広げました。そこで今回の検証の目的は、数多あるAIツールの中で、どれが最も私の理想とする「落ち着いた、女性らしい世界観」を表現できるのかを明らかにすることでした。私と同じように、特定のイメージを持つWebサイトデザインにAI活用を検討されている方にとって、今回の検証結果が少しでも参考になれば幸いです。

まず、AIにクリニックのブランドイメージを作ってもらいました。

1. クリニック基本情報

小規模で落ち着いた、女性らしいクリニックのブランドコンセプトを構築しました。 ターゲット層は「仕事や家事で忙しく、自分を後回しにしがちな30代〜50代の女性」を想定し、「日常の中の止まり木」のような場所を目指した設定です。

項目設定内容
クリニック名Lumina(ルミナ)レディース&内科クリニック
コンセプト「私に還る、余白の時間」
診療科目婦人科、内科、漢方外来、美容皮膚科(小規模)
所在地駅から徒歩5分。並木道沿いの古い洋館をリノベーションした2階建て
キャッチコピー忙しさを脱いで、心と体を整える。

2. ブランドデザイン案

カラーパレット

  • メインカラー: セージグリーン(安心感と再生)
  • アクセントカラー: シャンパンベージュ(上品さと温かみ)
  • サブカラー: ダスティローズ(大人の女性らしさ)

ロゴイメージ

細い繊細なラインで描かれた「一輪のハーブ」と「柔らかな光(円形)」を組み合わせたシンボル。フォントは少しセリフ(飾り)のある、優雅で読みやすい明朝体を採用します。

3. Webサイト

サイト内のこだわりポイント

  • 写真の質感: コントラストを抑え、少しフィルムカメラのような温かみのあるトーンで統一。
  • 言葉遣い: 「患者様」という言葉も使いつつ、「あなた」と語りかけるような親しみやすいコピー。

4. 空間演出(Vibe)

  • 香り: 受付ではベルガモットやゼラニウムの天然アロマを微かに香らせる。
  • 待合室: 対面式ではなく、すべて窓や壁を向いた「おひとり様席」のソファ。隣を気にせず読書やスマートフォンのチェックができる。
  • BGM: ピアノや環境音など、主張しすぎないヒーリングミュージック。

5. 院長プロフィール(架空)

院長:長谷川 結(はせがわ ゆい)

総合病院での勤務医時代、多くの女性が「これくらいで受診していいのかな」と悩みを抱え込んでいる現状を目の当たりにする。もっと気軽に、お茶を飲みに来るような感覚で健康相談ができる場所を作りたいと思い、Luminaをオープン。漢方専門医としての知識も深く、体質改善のアドバイスも得意。

検証した6つのツール・インプレッション

実際に私が「Lumina」のWebサイトデザイン作成のために触ってみたAIツールは、大きく分けて2つのタイプに分類できます。ここでは、それぞれのツールを実際に使ってみた直感的なレビューを短くまとめますね。

「構造」のプロたち:Figma Make / Google AI Studio (Build) / v0

これらのツールは、Webサイトの骨格やレイアウト、機能といった「構造」を構築する力に非常に長けていると感じました。特にプロトタイプやワイヤーフレームの生成においては、そのスピードと正確性に驚かされます。

  • Figma Make / Google AI Studio (Build) / v0の感想
    サイトの骨組みを作る力は凄まじいものがあります。指示通りに要素を配置し、機能的なWebサイトのひな形を短時間で生成してくれるのは大きなメリットです。しかし、Luminaのようなクリニック特有の「柔らかな情緒」や「心に響くデザイン」を細部まで表現するには、もう数ステップのラリー、つまり人間の手による調整や感性的な加筆が必要だと感じました。生成されたデザインはやや無機質で、温かみや個性を加えるための工夫が求められます。

「情緒とビジュアル」のプロたち:Canva / Lovable

一方で、これらのツールは「情緒とビジュアル」の表現においてその真価を発揮する印象でした。特に、写真やイラスト、配色、フォントといった視覚的な要素を通じて、特定の雰囲気を醸し出すことに優れています。

  • Canva / Lovable の感想
    初心者でも「それっぽい」がすぐに形になる手軽さが魅力です。特に、色の馴染み方やフォントの選定は、Luminaのような女性向けデザインと非常に相性が良いと感じました。直感的な操作で、高品質な画像素材やテンプレートを組み合わせることができ、デザインのイメージを素早く具体化できます。ただし、Webサイトとしての全体構造や機能的な側面においては、前者のツール群ほどは特化していないため、用途に応じた使い分けが重要になるでしょう。

今回のおすすめツール TOP 3

「結局どれがいいの?」という読者の疑問に答える、今回の検証におけるハイライトセクションです。私が「落ち着いた女性向けクリニックのWebサイトデザイン」という観点で総合的に評価した、おすすめのAIツールTOP3をご紹介します。

🏆 第1位:Figma

Figmaは、Webサイトデザインにおいてまさにバランスの取れたツールと言えます。私が求めた「落ち着いた女性らしい世界観」を表現する上で、その柔軟性と機能性が際立っていました。

  • 第1位 Figmaの理由
    指示内容を的確に解釈し、バランスの取れたデザインを生成してくれました。特に印象的だったのは、Webサイトの目的に合った画像を適切に設定してくれた点です。加えて、デザイン全体に変な箇所が少なく、非常に洗練された印象を与えます。色味に関しても、私の指示通りに落ち着いたトーンでまとめられており、Luminaのコンセプトに完璧に合致していました。デザインの微調整もしやすく、AIが生成したたたき台をさらにブラッシュアップしていくプロセスが非常にスムーズに進められます。

🥈 第2位:Canva

Canvaは、その手軽さからは想像できないほど、仕上がりの美しさに驚かされるツールでした。デザイン初心者の方でも、直感的に高品質なデザインを作成できる点が大きな強みです。

  • 第2位 Canvaの理由
    思っていたよりもはるかに綺麗な仕上がりで、Luminaのコンセプトに沿った洗練されたWebサイトデザインが生成されました。画像はAIによる自動生成ではありませんが、既存の豊富なテンプレートや素材を活用することで、非常に魅力的なビジュアルを作成できます。色味の選定も指示通りに落ち着いたトーンでまとめられており、女性らしい柔らかさを表現するのに適しています。手軽に、かつ美しくデザインを完成させたい方に特におすすめしたいツールです。唯一、私が指定したロゴとは別のロゴを作成し、プロンプトと合うように再作成してもらったのがいい印象を受けました。

🥉 第3位:Lovable

Lovableは、生成AI画像のクオリティと全体的なまとまりにおいて高く評価できるツールでした。特に、繊細な表現が求められるクリニックのWebサイトデザインにおいて、その特徴が光ります。

  • 第3位 Lovableの理由
    生成AI画像でありながら、全体的に非常に綺麗にまとまっていました。特に目を引いたのは、フォントの選択です。クリニックという業種に合わせた繊細さや信頼感が感じられるフォントが選ばれており、Luminaの「落ち着いた女性らしい世界観」を見事に表現してくれました。全体的な色味は、私の指示よりもLuminaのロゴを優先して選定してくれているように感じましたが、それがかえってブランドの一貫性を生み出し、統一感のあるデザインに繋がっていました。

それ以降のツールの評価もご紹介します。

  • Google AI Studio (Build):全体的に整ったデザインが生成されましたが、画像が事業と関連していない点が残念でした。なぜか、他のツールと比べて簡素な印象を受けてしまいます。
  • v0:悪くはないものの、イラストがやや「チープ感」や「ビジネス感」を強く出しすぎており、クリニック特有の温かみや個人的な雰囲気を表現するにはあと一歩という印象です。
  • Framer:番外として挙げさせていただきます。AI機能ではワイヤーフレームのみの生成に対応しており、その後のデザインは自分で手作業で行う必要がありました。完全にAIのみで完結させる今回の検証目的とはやや異なると感じたため、参考程度に留めました。

検証結果:AIは「一発」で100点を出せるのか?

6つのAIツールを実際に使い倒した正直な感想として、どのツールも「一撃」で私の求める100点のWebサイトデザインを生み出すことはできなかった、というのが結論です。どのAIも、平均して60点くらいの素晴らしいたたき台を生成してくれます。しかし、残りの40点を埋めるには、やはり人間のディレクションが不可欠だと強く感じました。

今回の検証を通じて特に気づいたのは、日本語のフォントバランスの調整の難しさです。日本語特有の美しさや読みやすさを追求するには、AIだけではまだ限界があるように思えます。また、クリニックという医療機関としての「安心感」と、同時にLuminaが目指す「オシャレさ」をギリギリのラインで両立させる調整には、人間の繊細な感性が必要でした。

AIはあくまで強力なアシスタントであり、デザイナーの意図や感性を完全に代替するものではありません。特に、ブランドの細かなニュアンスやターゲットに響く情緒的な要素を表現するには、AIが生成した素材を人間が最終的に磨き上げることが重要だと再認識しました。AIは効率化と可能性を広げる素晴らしいツールですが、最終的な品質と独自性は、やはり人の手によって生み出されるものだと言えるでしょう。

次回予告:AI案を越える「自分デザイン」への挑戦

今回の検証で、AIツールがWebサイトデザインにおいて非常に強力な出発点となることは確認できました。しかし、「一撃」では100点に届かないという課題も浮き彫りになったわけです。

そこで次回の記事では、今回の検証でAIが出してくれた60点の案を、どうやって100点に引き上げるのかというテーマに挑戦します。各AIツールをさらに深く使い倒し、AIとの対話(プロンプトの調整や生成物の修正)を重ねたラリーの記録を公開する予定です。そして、それらAIツールとの協業を経て、私が最終的に辿り着いた「1から自作した別案」をお見せできればと思います。AIの可能性を最大限に引き出しつつ、人間の感性が加わることでどれほどのデザインが生まれるのか、ぜひご期待ください。私と一緒に、理想のWebサイトデザインを追求していきましょう。

執筆者

astroboy

Webデザイナー&コーダー。HTML/CSS/JavaScript/Vue.js/WebGL/ECサイトなど手広くWeb制作に従事する。現在は東京で活動中。

この記事を気に入りましたら、ぜひ「いいね」「シェア」をお願いします。